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概要

news_no.100

2020年(令和2年)1月1日 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 第100号(7) 全国病児保育協議会の目的の一つは、全国の各病児病後児保育室で安全な病児保育を行っていくことです。各病児保育室のシステムは様々であり、必要に応じて施設や自治体等が企画する研修会が行われています。そのような状況の中で研修委員会は、標準的な病児保育に関する研修システムを構築し実施することを目的として活動しています。主に、全国病児保育研究大会(以下、全国大会)で行われる、就業して2年目までの、保育看護を理解して頂きたい方を対象とする基礎研修と、ある程度経験を積んだ職員の皆様を対象としたステップアップ研修の計画と実施になります。 全国の病児保育室の職員が病児保育専門士のレベルになって子ども達のためになる保育看護ができることが理想ですが、全国大会へ参加できる方は限られており、さらに言えば、基礎研修としては全国大会だけでは不十分なことも明白です。研修委員会では2018年度に基礎研修テキストを改訂し、基礎研修の道筋を示しました。その結果、基礎研修の内容をほぼ固めることができ、2019年度は基礎研修テキストに基づいて行っている基礎研修の講演スライドを整理しています。スライドは、地域での病児保育研修に使用できるようにしていく予定です。この基礎研修テキストとスライドだけではすべての基礎研修の内容には十分とは言えませんが、各地域で病児保育の経験を積んだ医師、看護師、保育士、病児保育専門士がスライドに内容をつけ足して、保育看護の初学者の方が理解できるような講義を行うことで、全国で偏りのない病児保育の基礎ができていくことを期待しています。それを基本として全国大会のステップアップ研修はより実践的な内容とし、資格認定委員会と協働し、病児保育専門士だけでなく、病児保育事業に携わる職員の皆様に研修して頂ける機会をより多く提供していく予定です。全国病児保育協議会の提唱する保育看護の専門性を高めるために力を尽くしていきたいと思います。研修委員会委員長  横井  透横井小児科内科医院病児保育室「こりすの里」研修委員会の抱負委員長  稲見  誠 核家族の増加、地域社会の機能消失、少子化、価値観の多様化などにより、子育て支援の重要性が増加しています。そのような状況下、病児保育施設でもお預かり以外の子育て支援を行っていくことが求められています。病児保育施設には専門性の高い保育士・看護師・医師・栄養士・薬剤師などの人的資源があり、子育て支援を行うには好ましい環境です。そのため従来から全国病児保育協議会では病児保育施設に地域の病児の子育て支援センター機能を持たせるとの方針があります。そこで、今後病児保育施設でどのような子育て支援を行っているか、あるいは出来るかなど、研究・調査をしていきたいと思います。 また、これまで通り病児保育が倫理的・保育的。看護的・医学的・経済的に適正に運営できるように、自治体や国と折衝や要求などを行っていく予定です。あり方委員会いなみ小児科 病児保育室ハグルーム