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概要

news_no.106

(18)第106号 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 2021年(令和3年)4月1日 こどもの看方について、「小児看護における様々な視点からの関わり」、「病気に関する知識を得ることによる質の向上へのつながり」、「どのようなアプローチをすることで支援としての働きが見いだせるのか」、3つのポイントをもとに病児病後児保育での看護の在り方をお話しいただきました。 「看る力」は、子どもだけでなく子どもを支える保護者に寄り添うためにも不可欠であり、病児保育に携わるスタッフが持つべき大切な視点であること、その根底には基礎知識の習熟が必要であることに深く共感いたします。 講義の中では、実践の中で日々最も多く行う観察項目であり実施項目でもあるバイタルサインと主な症状別の看方について焦点を当てて頂いておりました。 バイタル測定では、正しい測定の仕方を学び、そのデーターをもとに何を看ていくのか。正常を知って異常を見出す。しかし基本の正常値のみに頼るのではなく、個人差に対応できるようにフィジカルアセスメントによる情報収集から個人の正常値を知ることも必要であること。 主な症状別では、観察とケアのポイントを症状別に把握し、出現している症状に重ね合わせることでどのような経過が予測できるのかを見出すことによって予防につながること。 森田氏が想う基礎知識の習熟には、基礎を周期的に繰り返し学ぶことで、得る知識から共感する知識への変換がありました。周期的な学びの中に共感する内容が増えるたびに自信へとつながるのだとこのことを大切に思います。 受講された皆様も安心した保育看護を行うために様々な工夫をされている事と思います。 その中に、時には基礎研修に目を向けて振り返って頂き、自己肯定のあゆみに基礎知識の確かさをプラスして頂くことで、明日の保育看護に自信をもって取り組んで頂きたいと思います。研修委員会主催セミナー 基礎研修(看護)    演者:森田 勝美(富山市まちなか総合ケアセンター 病児保育室)報告者/座長:原  文子(社会福祉法人 すこやか福祉会 おやこの森) 子どもにとっての遊びとは「生きていく楽しさ」「人と共感する喜び」「自分への信頼」をはぐくみます。 0歳児は愛着関係の形成、聞く、見る、触るなどの経験を通した興味や好奇心をはぐくむ。 1歳児は模倣やこだわり、生活習慣の芽生え。 2歳児は「いや」から始まる自己主張と見立てつもりのイメージ遊び。 3歳児は友達とのイメージの共有、全身を使った意欲的遊び。 4歳児は「なぜ」「どうして」疑問発信、仲間意識が強くなる。 5歳児は経験から学び社会性の芽生え、他者の受容、自己肯定感。 子どもの発達を知ることは「年齢を押さえつつもその子の体調にあわせた遊び・保育」を取り入れ病(後)児保育に取り組む上で重要です。子どもの成長発達にとって遊びは重要です。「遊び」を通して仲間との関係をはぐくみ、人として成長する学びの機会になります。 最後に子どもの視点に立った保育の展開を「評価」「振り返り」で10のすがたを活用するとよいと演者は結んだ。一期一会の病(後)児保育で行うには難しいことですが、子どもの発達を見る上でとらえておきたい。