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概要

news_no.106

(20)第106号 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 2021年(令和3年)4月1日研究および事例研究に必要な倫理的配慮について倫理委員会主催セミナー 座長印象記    講師:金城やす子(名古屋学芸大学 看護学部 看護学科)報告者/座長:木野  稔(中野こども病院 アリス病児保育室) 『病後児保育室バンビの歩み』を日本で最初の病児保育室を開いたナオミ保育園に勤務する山本里江看護師にお話し頂きました。開設のきっかけは、社会背景からくる保護者の『涙』でした。子どもの病気で仕事を休むことが職業人としての低評価に繋がったり、休むことに後ろめたさを感じたりと、共働きの家庭が増える中、働き続ける為の社会的なサポートが無く、辛い思いをしていた保護者の声から立ち上がっています。当初は共済制度を使い、嘱託医の病院から始まりましたが、場所を保育園に移し、公費助成を受けて、現在に至っています。そしてナオミ保育園に保護者として子どもを預けていた社会福祉法人桔梗の山田静子理事長に『保育園型病児保育の実践』をお話し頂きました。「子育ては母親の役目」と言われた時代に園長から「子どもは我々に任せて社会に貢献してほしい」という言葉を贈られたことが、人生のターニングポイントとなり、ご自身も仕事を続ける中で、保育園に働く場を求め、保育士の資格も取り、キャリアを重ねて、病後児保育室の開設にも関わりました。『保育所型病後児保育の特徴』は約300の病児、病後児施設を見学された帝京平成大学の桜井ますみ准教授にお話し頂きました。保育所型病後児保育の特徴は保育所の特徴と重なり、温かい食事や年齢に合わせた遊びが提供され、保育所で過ごす仲間の姿が見られることで、回復に向けて前向きな気持ちが持てることなどがあります。急性期から回復期に入り、一見無症状に見えながら、保育園に戻るまでの必要な期間を病後児保育で過ごせることが、子どもや保護者、保育者にとっても良いあり方であろうとお話されています。 コロナ禍であっても、保育所に併設されているという特徴を生かしながら、周囲と繋がっていくことが必要であると思います。地域の中の繋がりも然り、セミナーを通した横の繋がりも更に広げていけるように、今後も考えていきたいと思います。はじめの一歩 そして未来へ保育園型委員会主催セミナー    演者:山田 静子(社会福祉法人 桔梗 理事長)       山本 里江(ナオミ保育園病後児保育室バンビ看護師)       桜井ますみ(帝京平成大学准教授)報告者/座長:西倉 美奈(洋光台中央福澤保育センター 病後児保育室ひまわり) 名古屋学芸大学の金城やす子先生には、昨年の研究大会in岩手において、はじめての倫理委員会主催の研修会を開催で講演していただきました。その際大変好評でしたので、今大会でもセミナーで講師をお願いしました。 倫理的配慮とは何か、を保育の立場に立って、病児保育で必要な考え方知識をまとめて説明していただきま