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概要

news_no.106

2021年(令和3年)4月1日 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 第106号(3) 病児保育が子育て支援としてスタートしてから約30年が経ちました。今や病児保育は多様な保育の一つとされ、国から補助金受託する制度へと変遷してきました。同様にAIのない生活は考えられません。病児保育のない生活が今の保育の中では考えられないように、これからの社会ではAIのない保育は考えられないということになる可能性は十分にあります。このシンポジウムでは、病児保育に携わっているスタッフのアンケート結果を踏まえながら、第一線で活躍されていらっしゃる先生方に最近の状況をお話して頂き、AIを活用した未来の病児保育の展望を考えました。病児保育現場を代表して宮本先生からは、記録等にAIを使用することには約80%が利用したいという結果でしたが、保育には約30%と消極的であることが分かりました。ついで、田中先生は、アイボが病気の子どもの心のケアに効果があること、ASDの子どものSSTとして活用できることもお話頂きました。服部さまからは、60万人以上のデータから育児をサポートするAIを次々と開発されているお話と、「テクノロジーで子育てを変えるミッション」が、そもそもは子育ての不安や不満を解消するためという、現場からスタートしたお話を頂きました。石塚さまからは、実際に携わられている保育という多量な情報データをいかに分析し、子どもの発達の記録のデータから予測につながる洞察に変えていくのか、そして、それをどう活用することにつなげていくのか、お話を頂きました。チャットでは、AIに母親が依存してしまわないかという質問があり、演者の方々は一様に人間が中心でAIは人間をサポートとする立場であるというご意見でした。記録や観察さらに保育学習にAIを活用し、質の高い保育の提供に保育士が専念できることが大切です。病児保育におけるAI活用のこれからの可能性に希望を持たせて頂けるシンポジウムとなりました。AIと病児保育シンポジウム 2報告者/座長:大川 昌栄(大川こども&内科クリニック/OCFC 病児保育室うさぎのママ)       帆足 暁子(一般社団法人 親と子どもの臨床支援センター)シンポジスト:田中 恭子(国立成育医療研究センターこころの診療部 児童・思春期リエゾン診療科)       宮本 知子(げんきキッズクリニック病児保育室ドリーム)       服部 伴之(株式会社ファーストアセント)       石塚 康志(株式会社 social solutions (現:CHaiLD)) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で2回目の緊急事態宣言が発令され、初めてすべての研究大会スケジュールがオンライン開催となった第30回記念全国病児保育研究大会は全国病児保育協議会(協議会)会長大川洋二先生の会頭講演で幕を開けました。「変遷する病児保育とCOVID-19との闘い」をテーマに大川先生の会頭講演後にシンポジストとして杉野茂人先生、黒木春郎先生が加わりました。COVID-19 時代の病児保育を考える会頭講演&シンポジウム    座長:吉田 雄司(医療法人 よしだ小児科医院 病児保育室りんご)シンポジスト:大川 洋二(第30回記念全国病児保育研究大会会頭/大川こども&内科クリニック OCFC病児保育室うさぎのママ)       杉野 茂人(杉野クリニック みるく病児保育センター)       黒木 春郎(医療法人社団嗣業の会 外房こどもクリニック病児保育室)