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概要

news_no.106

2021年(令和3年)4月1日 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 第106号(9) 近年小児医療の発達により新生児期の死亡は1000人中0.9人と世界的にトップレベルですが、そのために医療ケアのこどもが急増しています。医療ケアが必要なこども(特に呼吸管理している)の保護者は、四六時中こどもの世話をしなければならず、保育園や幼稚園にも登園できず、孤立して保育をしています。本施設は、その様な保護者の休息(レスパイト)のためにあります。もみじの家の理念は、重い病気を持つこどもと家族のひとり1人がその人らしく生きることのできる社会を創ることであり、重い病気を持つこどもと家族に対する支援の仕組みを研究開発して全国に広めるというミッションがあります。もみじの家のケアには、①医療的ケア(看護師などによる)、②日中活動(保育士などによる遊びなど)、③生活介助(看護師や介護士による)があります。①の医療的ケアは医療保険が適応され、③生活介助は障害福祉サービス費で賄いますが、②の日中活動には補助金がありません。そのため運営収支は12%(約2300万円)の赤字となり、それは企業や個人の寄付により充足されています。 病児保育と同様に医療ケアのこどもに対するもみじの家の事業は、子育てのセフティーネットといえます。このような重要な事業が、一部寄付で賄われていることは問題であり、早急に改善が望まれます。幸い内多先生をはじめ、各分野の方々の働きかけで医療ケア児の支援に対して法的な整備が進んできました。改正児童福祉法で初めて医療的ケア児に言及されました。また、育児・出産・育児に関して、医療・保健・教育・福祉の支援を、国が責務を負うという成育医療基本法も成立しました。さらに医療的ケア児支援法が検討されています。もみじの家のような機能を持った施設は、全国的にみて極少数しかありません。今後同様な施設が各地に設立され、医療ケア児の支援が広がることを願っております。医療的ケアがあっても安心して暮らしたい特 別 講 演    講師:内多 勝康(国立成育医療研究センターもみじの家)報告者/座長:稲見  誠(いなみ小児科 病児保育室ハグルーム) 大会第2日午前にライブ配信プログラムとして開催され、大川会頭の基調講演の後、政界、行政、経済界、マスコミのシンポジストから話を伺いました。大川会頭からは育児を楽しむという視点で支援を行うことの必要性が示され、病児保育は誰のためのものかという問題が提起されました。 自見はなこ参議院議員は、COVID-19感染拡大によって利用者が激減した病児保育事業に対する特例措これからの日本をどうするのか。少子化問題解決の秘策を探る~病児保育の役割市民公開講座報告者/座長:横田俊一郎(横田小児科医院 病児保育室JAMBO!)       大川 洋二(全国病児保育協議会 会長)シンポジスト:自見はなこ(参議院議員)       渡辺由美子(厚生労働省 子ども家庭局長)       井上  隆(一般社団法人日本経済団体連合会常務理事)       佐藤 好美(産経新聞社)