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概要

news_no.96

(2)第96号 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース 2019年(平成31年)1月1日一般社団法人 全国病児保育協議会 副会長  杉野 茂人 昨年、「病児保育 それは育児賛歌」という、大川会長の病児保育に対する思いを聞く機会がありました。病気の子どもを、病児保育室で預かることにより、病児にとって最適な保育環境を提供し、それが病気の速やかな回復につながる、そして、それを体験する親が、病気から回復していく子どもを愛おしく感じる。とても素晴らしいことだと思います。 日々、子ども達の診療を行っていると、受診する親の気持ちの余裕のなさを感じます。病児保育との関わりの中で私にとっても、「そうか、病児保育は単に病気の子どもを預かるだけでなく、親と子の愛着形成にもつながっていくのだ」との気持ちは強くなっていきました。「病児保育 それは育児賛歌」全く同感です。 私のように、地方にいても、共働き、働きながら子育てをしている保護者の割合は、7割を超えています。日々の仕事と育児に追われ、余裕のない保護者を見て、心を痛めることも少なくありません。しかし、まだ「子どもが病気の時くらい、仕事は休むべき」という考えが根深くあるのも現実です。 「子どもが病気だからこそ、病気の子どもの保育(育児)の専門的知識のある病児保育を利用しましょう!そして、有給休暇は計画的にとって、じっくり家族で愛着形成の時間に使いましょう!」現代の親たちに声を大きくして伝えていきたいと思います。 病児保育協議会には、10の委員会があり、病児保育の中にある様々な課題の解決のために、邁進しています。調査研究委員会では、毎年、実績調査が行われ、各施設の稼働率や収支についての調査をし、国のこども子育て会議の中で、会長が報告をされることにより、国の病児保育にそそぐ視点も変わりつつあります。   私は、微力ではありますが、病児保育協議会の一人として、その輪の中で「参稼(さんか)」していきたいと思います。また、地方の委員として、地方の施設が抱える課題にも取り組んでいきたいと思っています。今年もどうぞよろしくお願いいたします。心の育ちを支えましょう病児保育に参稼しょう!一般社団法人 全国病児保育協議会 副会長  佐藤 里美 男女雇用機会均等法が制定され30年余り、その後も改正を繰り返しながら、女性が社会の一員として責任をもって活躍する場が多くなりました。これに伴い専業主婦世帯と共働き世帯の比率も1997年頃に逆転し、2017年統計では専業主婦家庭641万世帯、共働き世帯1,188万世帯となっています。女性のライフステージの中では妊娠、出産があり、仕事と育児の両立を考える時、多かれ少なかれ三歳児神話に悩むお母さんがいます。何十年もの間語り継がれてきた三歳児神話。3歳頃までは母親の手元で育てられないと悪影響を及ぼすという考え方ですが、平成10年の厚生労働白書では三歳児神話には合理的根拠がないと報告され、今では三歳児神話は根拠がないものとされています。とはいえ、三歳までの時期は人間の心の成長にとってとても大切な時期であることもわかっています。幼い子どもの泣く、ぐずる、笑うなどのサインに十分応えてあげることで育ててくれる人への信頼を感じ、安心して外の世界、集団生活に溶け込んでいけます。これは母親に限ることなく、父親や祖父母、そして私たち保育者が十分応えてあげられることでもあり、子どもとのスキンシップを多く持ち、気持ちに応え、慈しむことが子どもの心を育てる栄養になります。働く母親は子どもと杉野クリニック みるく病児保育センターさとう小児科医院 病児保育室バンビーノ