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概要

news_no.97

2019年(平成31年)4月1日 第97号(1) 2019年( 平成31年)4月1日第97号〒160-8306東京都新宿区西新宿5-25-11-2F ㈱日本小児医事出版社内一般社団法人 全国病児保育協議会ホームページ http://www.byoujihoiku.net/ FAX.03-5388-5193一般社団法人 全国病児保育協議会事務局 一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース大 川 洋 二(大川こども&内科クリニック) 第29回全国病児保育研究大会を岩手県盛岡市で開催します。啄木、賢治のふるさとでもあり、近くには八幡平や小岩井農場はじめ様々な観光地、温泉もたくさんあります。岩手・盛岡は長い冬の後、一気に春を迎え、4月下旬から梅も桜もほぼ同時に花開き、5月には若葉が芽吹き、新緑の季節となります。総会が開催される7月は日中の気温は上がるものの、朝夕はさわやかな空気で満たされ盛岡市内でも蛍が観察できるほど自然が残っている風光明媚な地域です。 この地で開かれる大会のテーマは「少子化時代の病児保育~様変わりする子育て環境~」です。 少子化が叫ばれて久しいですが、子育て環境は厳しくなる一方です。様々な子育て支援策が打ち出されてはいますが、現時点では実効性も少なく、子どもの貧困や虐待、いじめ問題など日々マスコミで報道されています。私の勤務する病児保育室でも利用する子どもの約1割が母子家庭で、保護者が非正規労働者やパートでダブルワークの人もいます。子どもの貧困は正に子育て世代の貧困に他なりません。この間、地域の要望により医療機関併設型の病児保育だけでなく保育所などの病後児保育施設も増加しています。 今大会では全国病児保育協議会会長の大川洋二先生の会長講演、岩手医大小児科教授小山耕太郎先生による「心臓病をもって保育園に通う」と精神科医の鈴木廣子先生による「愛着障害について」、そして絵本セラピストの岡田達信先生の「絵本は心の架け橋」と題した特別講演があります。また大会メインテーマに即して2つのシンポジウムを企画しました。1つは「様変わりする子育て環境」についてです。会頭要望講演として「抱っこの魅力~子育ての応援とゼロ歳児からの虐待防止を目指して~」と題して日本保育保健協議会会長で小児科医の三浦義孝先生にお話しいただきます。岩手で子ども食堂など子どもの居場所づくりに精力的に活動なさっている「こども居場所ネットワーク・インクルいわて」の山屋理恵さんと子どもの貧困問題など社会福祉分野で自治体との共同研究をなさっている岩手県立大学社会福祉学部准教授の櫻幸恵先生によるシンポジウムです。2つ目は「災害時の病児保育」です。2011年に東日本大震災があり甚大な被害がありましたが、岩手、宮城、福島で、この時、保育現場はどんな状況だったのか、また今後への教訓などお話しいただけると思います。この間、日本列島全体で北から南まで様々な地域で地震や洪水など自然災害が頻発しています。このシンポジウムを通して災害時の心構えや普段から必要な事前の準備、基本的な対応などを学ぶことができると思います。 教育講演はいずれも日ごろから関心の高い9題です。「子どもの皮膚疾患・スキンケア」「保育現場で知っておきたい感染症の知識」「保育管理下での傷害予防」「子どもたちの歯と口のこと」「乳幼児の下痢と便秘」「食物アレルギー」「乳幼児の食事に大切なこと」「子どもの排尿機能発達とトイレトレーニング」「子どもの虐待」です。 ワークショップは4つ。1つは絵本セラピスト協会代表の岡田達信先生による「絵本セラピー」。2つ目は大村洋子さんによる「あったか言葉の実践」、3つ目は「病児保育室における看護・保育の連携」で看護師、保育士双方から発言いただき連携の在り方などを深めます。もう一つは「美味しく楽しい食事の調理実習と試食会」です。又、救急対応やエピペン実習もふまえたアナフィラキシーショックへの対応を学ぶ実践セミナーも計画しました。 大会1日目の14日には大会会場近くのホテルで懇親会を開催します。夏のみちのく岩手の味をご堪能いただけると思います。また大会前日には盛岡市内や小岩井農場周辺の小観光なども企画中です。天候に恵まれれば自然の風に吹かれながら満天の星空もお楽しみいただけるかもしれません。詳しい中身は是非、ホームページをご覧下さい。 この大会で大いに学習を深めると共にみちのく岩手を満喫し、明日からのエネルギーにしていただければと思います。たくさんの参加をお待ちしています。第29 回全国病児保育研究大会in いわて 実行委員長 小野寺けい子啄木と賢治のふるさと「 岩手」へおでってくなんせ!!川久保病院小児科 病児保育「虹っこケアルーム」