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概要

news_no.99

第99号(15)感染症対策委員会主催セミナー一般演題D(ポスター)2019年(令和元年)10月15日一般社団法人 全国病児保育協議会ニュース このセッションでは保育看護の質を高めるために、いろいろと日常工夫している例やそのためのアンケート結果など計10題の発表があり、活発な討論が行われた。字数の関係上それぞれの演題名、発表者名は割愛するが発表内容の概略は以下のとおりである。日常保育上の工夫としては、からだを動かしたい気持ちを満たす動のあそびを取り入れることで静の遊びや睡眠にスムーズにつなげられた例、「制作遊び」をとりいれることで子どもたちが安定して1日を過ごせた例の報告があった。また、受け入れ時のホワイトボードの活用やRSウイルス流行期のバイタルチエックの必要性を示した発表があった。「だっこ」が主流の中、病児保育室における「おんぶ」の効用に関する検討や、保育士が診療補助をおこなうことの有用性を示す発表もあった。 保護者へのアンケートから、親子の愛着に病児保育利用前後で大きな変化はないため「親が看れない時は病児保育に預けたい」と親の気持ちが緩和してきたとする報告、インフルエンザの受け入れを発熱2日目以後からとしても保護者は否定的な意見はあまりなかったという報告、病児保育研修に関するアンケートでは参加したいが情報がないとの回答から情報交換の場の必要性を示した報告があった。また、病児保育利用中の児2人が同時にけいれんをおこした事例の経験からつねに急変時のシュミレーションを行なうことの必要性を示した発表もあった。 どの発表も保育看護の質の向上のための真摯な姿勢が感じられ、いろいろと学ぶことの多いセッションであった。報告者/座長:本多  聡(誠信堂医院 小児科)1)「富山市における保育園での乳幼児かぜ症候群の実態と体調不良児対応型病児・病後児あずかり事業の現状について 」八木 信一 先生(八木小児科医院 富山) 八木先生は、保育所における保健活動を中心に活躍されており、昨年から感染症対策委員会に参加いただきました。今回のセミナーでは保育園児を対象に300例あまりの児童にPCRをおこない得た知見から、保育園に通園する子どもたちの「かぜ」の実態についてご報告いただきました。通年性に検出されるアデノ、ラ報告者/座長:佐藤  勇 (よいこの小児科さとう 病児保育室よいこのもり)保育看護の質の向上(1)(2)した。私が注目したのは、東日本大震災の後に利用者が急増していることでした。この点について発表者に尋ねると、“震災を機に離婚が増え、子育て環境が大きく変化したのではないか”とのことでした。大震災と離婚に因果関係があるのか疑問に思い、ネットで調べてみました。“震災離婚”という言葉がちゃんとありました。東日本大震災のみならず、阪神淡路大震災の後も離婚が急増し、社会問題となったようです。イノ、ヘルペスなどのウイルスに加え、最近ではRSも通年性に検出されています。入園後間もない乳児は平均月に2.5日休園し6月がピークとなっている実態を報告いただきました。2)「何も症状が無いのにウイルスがみつかる?-不顕性感染とその対策を考える-」相澤 悠太 先生(新潟大学医歯学総合病院 小児科 新潟) 相澤先生は、昨年の小児感染症学会において不顕性感染のセッションでシンポジストを務められました。今回のセミナーでは、保育士・看護師向けに不顕性感